2020/11/22 09:29




忌野清志郎と仲井戸麗一の1994年のライヴアルバム「GLAD ALL OVER」が
いつの間にかBlu-rayDiscになっていたことを、今朝、知った。

ボクは今まで40年間仕事してきて、仕事の電話で一番嬉しかった、忘れられない電話が、
上にアップしたそのCDに、ボクのイラストを使用させてくれないかという依頼だった(写真は裏面)。

初めて電話してきたレコード会社の人は、
「今度、忌野清志郎と仲井戸麗一のライヴアルバムが出るのですが、そのジャケットに、
久住さんが以前に描いたイラストを、使用させていただきたいのですが」
と言った。
飛び上がるほど嬉しい、というのはこの時が最初で最後(今のところ)だ。
真昼間の自宅で、本当に椅子から立ち上がって、そのまま冷静に話を聞くと、
このアルバムのデザインをしていたアートディレクターが、神保町の古本屋で、
ボクが1985年に出した「図鑑絵本 動物の人達」(白泉社)を見つたんだそうだ。
それで本をめくるうち、「デザインは、これでいこう」となったらしい。
「動物の人達」は、その時点で出して10年たっていて、すでに絶版になっていた。
もちろん、一も二もなくオッケーした。声が上ずっていたかもしれない。

それで、しばらくしたら上のCD(見本盤)が送られてきた。
デザイナーさんは、本当はボクのイラストだけでデザインしたかったらしいが、
レコード会社の意向もあり、ライヴ写真が中心のデザインになり、
ボクのイラストは裏面にワンポイントとして上のように配置された。
「動物の人達」の中の「ラフレシアのルラータさん」の絵だ。
本の絵の中から、清志郎さん自身が選んだんだそうだ。

裏面でもワンポイントでもなんでも、全然関係なかった。
ボクの絵が清志郎さんのアルバムに使われただけで、天にものぼる気持ちだった。
ボクは好きなアーティストに会いたいとか、サインをもらいたいとか思ったことがない。
だけど、この時だけは本当に、心の底から嬉しかった。
忘れられない、一生の思い出とはこういうものだろう。ボクはまだ27歳だった。
ボクのイラストは、歌詞カードの中にも、何点か使われていた。

CDが送られてきて少ししてから、そのアルバムのレーザーディスクが送られてきた。
驚いたことに、そのジャケットには、ボクのイラストが表面の全面に、
背景を金色にして使われていた。アーティスト写真は、無い。
デザイナーは、もともとCDもそういうデザインにしたかったらしい。
これには驚いたけど、CDの時ほど飛び上がるほどは感激しなかった。
レーザーディスクを見る機械を持っていなかったからというのもあるだろうな。
だからその動画内容を、今だにボクは見ていない。

で、そんなことすっかり忘れて、今朝、ちょっと仕事の検索をしていたら、
そのレーザーディスクが、Blu-rayDiscになっていたことを知ったわけです。
ボクは、それを知りません。知らされていない。もちろん現物も持ってない。
ここまでドーンと使われていて、その知らせもなきゃ、商品も送られてこないのかー。
ちょっとそりゃないんじゃないかなーと思うんだけど。

とりあえず中身見たいなあ。音源はもう本当に、すんごくスバラシイ最高のライヴなんだ。

↓そのBlu-rayDiscが、これです。